電車とバスで熊野を回る、便利で楽でお得な方法
車無し……電車で熊野を回りたい!
昨年の秋、お仕事の出張のついでに、伊勢、そして熊野に足を伸ばしてきました。
いつか絶対に伊勢神宮、熊野三社には行かねばと思っていたので、とても良い旅になりました。
……しかし、いかんせん旅行前に問題になったのは、旅行の「足」のことです。
車を持たない(免許もない)わたし達は、電車とバスを組み合わせて色々回るしかない。
しかもそんなに時間もない。
と、いうわけで事前に色々調べようとしたのですが、旅行中『えっこんなものあるの!? 便利〜!』と思ったアイテムは、なぜか事前調査(ぐぐっただけですが……)では全く情報として目につかなかったのです。
なぜだかは今もわかりませんが、少しでも「車無しで熊野に行くには……」と思う方のために、この便利アイテムについて書き記しておきたいと思います。
「南紀・熊野古道フリーきっぷ」はとっても便利!
このきっぷの特徴は大きく分けて3つです。
1:特急ワイドビュー南紀号・往復普通車指定席を含んでいる
名古屋または伊勢あたりから熊野三社地域に行くには、何はともあれこのワイドビュー南紀号に乗るのが便利です。
便利、というか、一番速い、というか他にほぼ手段がないというか……。
長距離バスなどもあるようですが、いかんせん紀伊半島を根本からさきっちょまで下っていくわけなので、かなりの距離があるのです。
時間のロスを出したくないのであれば、この一日数本しかないワイドビュー南紀号がおすすめです。
2:JR線のフリー区間では乗り降り自由
フリー区間は、「伊勢路コース」と「中辺路コース」に分かれています。
伊勢路コースは(紀勢本線 三瀬谷~熊野市間)で、熊野古道のツヅラト峠・馬越峠・松本峠、獅子岩、花の窟、七里御浜、丸山千枚田などの観光スポットのあるゾーンです。
対して、中辺路コースは(紀勢本線 熊野市~紀伊勝浦間)で、熊野三社である熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社をはじめ、那智山青岸渡寺・那智の滝などを含むゾーン。
今回、わたしは中辺路コースを選択しました。
ここが乗り降り自由なのはとってもありがたい!
3:指定バスのフリー区間も乗り降り自由
一番ありがたかったのが、これかもしれません。
いかんせんバスって、料金が分かりにくいし、降りる間際になって「あっ細かいのある!?」とか「2人分だと、えーと……」みたいな話になって慌てがちです。
でもこのフリーきっぷがあれば、紙切れ1枚見せれば顔パスです(顔ではないですが……)。
こちらも伊勢路コースと中辺路コースに分かれていて、伊勢路コースは三重交通バス、中辺路コースは熊野交通バス・龍神自動車バスがそれぞれ乗り降り自由となっています。
少なくとも熊野三社であれば、この熊野交通バス・龍神自動車バスで回ることができました。
「南紀・熊野古道フリーきっぷ」はとってもお得!
このきっぷは、購入場所にもよるものの大体1万円前後なのですが、計算したところ完全に元が取れる内容でした。
わたし達は確か、
新宮市駅からバスで熊野大社へ。熊野大社からまた新宮市駅までバスで戻って速玉大社観光。
紀伊勝浦駅からバスで那智大社・那智の滝へ。帰りはまたバスで紀伊勝浦駅へ。
というような回り方をしているのですが、
まず紀伊勝浦駅から名古屋駅が片道7,720円するので、もうそれでほとんど元が取れています。残り2~3000円ですが、これも、新宮駅〜(熊野)本宮大社前のバスの片道が1,540円なので、その往復を加えると完全に元を取れてしまいます。
とにかく、お得! あと便利!!
ただ、有効期限が3日であったり、JR東海でしか購入できなかったり、使用できない期間が年間数日あったり、という制限もあるようですから、そのあたりは注意です。
わたし達にとっては十分有益なきっぷでした。
熊野三社をめぐりたい人にはとってもおすすめです!
そしてもちろん、熊野地域自体もおすすめです。次は熊野古道をもっと長い距離歩きたいな、と思っています。